我が家のねこは、5人全員立派な日本ねこだよ、ねこはいつ頃から日本にいるのか、どんな生活をしていたのか、どんな特徴があるのか調べたよ。
弥生時代から一緒に
日本ねこと言うけど、厳密に言うと日本原産としての血統は存在しないので、ペットショップでも「日本ねこ」としての取り扱いはないんだね。でも、日本ねこは人当たりが良く穏やかな性格のねこ種とされているんですよ。
日本ねこの原点は、奈良時代に中国から経典を船で運ぶ際に、経典がネズミの被害を受けないようにねこも一緒に船に乗せられたのが始まりだという説が一般的だったんだ。だけど、2011年に長崎県壱岐市の弥生時代のカラカミ遺跡ってとこで、飼いねこの骨が発掘されたんだって。
穀物の倉庫番
これによって奈良時代より数百年も前の弥生時代から、すでに日本にはねこが飼われ、穀物の倉庫番として頑張っていたということがわかったんだ。
この発見で、奈良時代と思われていた日本ねこの歴史が数百年早まったんだから、日本ねこの俺にとってもうれしい発見だな。
この頃のねこは穀物を食い荒らすネズミを退治する倉庫番としての役割を担っていたんだ。 ネズミを捕るねこと、ネズミの害から逃れたい人間とが、共存関係を持っていたんだね。
倉庫番から愛玩動物に
でも、人間とねこが共に暮らすうち人懐こい性格のねこから癒しをもらったんだと思う。 こうして平安時代頃からは、ねこは倉庫番だけでなく人の傍にいる愛玩動物となっていったんだと思う。愛玩ねことして可愛がられていたという日本最古の飼育記録が「寛平御記」(西暦830年)に残っているんだ。
天皇もねこ自慢
その後、平安時代前期に書かれた「寛平御記」には、第59代・宇田天皇が父親の光考天皇から譲り受けた黒ねこを飼っていてたいそう大事にしていたということがはっきりと書き残されているんだ。
「寛平御記」
「愛其毛色之不類。餘猫猫皆淺黑色也。此獨深黑如墨。爲其形容惡似韓盧」
訳:うちのねこは類まれな毛色。よそのねこはみんな浅黒い色なのに、うちのねこは墨のような漆黒の毛色で美しい。まるで韓盧のようだ)※韓盧とは、韓の国の名犬のこと。
第66代・一条天皇も大のねこ好きで知られている。ねこの誕生日を祝うために特別な儀式を行ったり、ねこに階位を与えたり、「枕草子」には、飼いねこに乳母として女官がつけられたということも書かれているんだって。
戦国時代には海外からたくさん
歴史は進んで、戦国時代には東南アジアとの交易が盛んになったことから、交易品と一緒にさまざまなねこも多く入って来たに違いないと思う。そんなねこたちが交配を繰り返し、江戸時代には日本ねことして定着していったらしいね。
日光東照宮の厩に左甚五郎作の「眠りねこ」があるけど、これが「ハチワレ」という日本ねこの種類で、顔と頭に黒と白で八の字のように見える特徴的な柄が入っているんだ。とても縁起のいいねこなんだって。性格もよくて人懐っこさから、愛玩動物として武家だけでなく庶民の間でも人気のねこだったことがわかるね。
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